グーグル Google 既存のビジネスを破壊する
佐々木俊尚著「グーグル Google 既存のビジネスを破壊する」を読んだ。今までGoogleに関するテクノロジーの素晴らしさや、ロングテールでの中小企業復活・活躍、新たなマーケットの創出等の面ばかりにスポットライトが当てられていたが、この本ではGoogleが持とうとしている/すでに持っているネット社会での強力な権力に関して詳しく書かれており、非常に興味の有る内容で有った。
本書の中で印象に残ったのは
グーグルは、強力な広告ビジネスを背景に、古い世界の秩序を壊し、伝統的な企業のビジネスを破壊しようとしている。
グーグルは、ロングテールによって中小企業を再生させ、新たな市場を創出しようとしている。
グーグルは、人々の情報発信を手助けし、企業や政府などの強大な権力と同じ土俵に上がらせようとしている。
しかしその一方で、グーグルはそれら新しい秩序の中で、全てをつかさどる強大な「司祭」になろうとしている。それは新たな権力の登場であり、グーグルに全ての人々はひれ伏さなければならなくなるかもしれない。
と言う部分である。確かにグーグルがこれだけのシェアを持ち、グーグルのサーチエンジンに掛からなくなれば、ネット社会に存在しない事に等しくなってしまうし、人々の個人情報を無料サービスを背景に獲得し、情報をコントロールして配信も可能である。ではどうしたら良いのだろうか?本書ではその部分に関しては何も書かれていないが、ネット文化で生きている我々が考えて行かなければならないのだろう。
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今日ショッピングモールの駐車場で、初老の夫婦が手に沢山の荷物を抱えながら、自分達の車は何処へ停めたのか分からなくなったようで、夫婦で手分けして探していた。
こんな経験有りませんか?あるある!駐車したときにはB3FのA1エリア等覚えているが、買い物して2時間もすれば"さて何処に停めたかな?となってしまう。お店によっては色分けや、動物や果物で階を区別していたりするが、結局は同じように忘れてしまう。しかし、画期的なサービスを以前アメリカのベルビュー(イチローの住んでいる町)に有るショッピングモールの駐車場で見た事が有る。そこは去年か今年オープンしたばかりで、有名なベルビュースクエアの目の前に出来たモダンな建物のシネコンが入ったビルで有る。そのサービスとは駐車場の停めた階からエレベータでビルに入るのだが、そのエレベータ前に日めくりカレンダーのような色の着いた紙が壁に有り、皆エレベータに乗る前に切り取って持って行くので、何これ?と一緒に言った人に聞いたところ、駐車場が分からなくならないように持って行くんだよ!と教えてくれた。こんなローテクサービスだけど、確実に忘れないで自分の車の階に行ける画期的なサービスだなと思った。新しい近代的な建物で最先端を行っているビルなのに、こんなローテクサービスをやってくれるなんて素晴らしい!顧客を第一に考えてくれているんだなと思った。日本では未だ見かけた事は有りませんが、是非取り入れて欲しいですね。
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この数日携帯電話に関する興味をそそるニュースが出ている。
- KDDI(au)のgoogle搭載
- ソフトバンク(ソフトバンクモバイル)のVodafoneとの合弁会社
- Accessのロケーションフリーアプリケーション(最初はPDA向けみたいですが)
- ナンバーポータビリティー
1年後携帯電話市場は大きく変わってくる事だろうと思う。その中でも注目したいのはKDDI(au)のgoogle搭載とソフトバンクとVodafoneの合弁会社が言っている「新会社で携帯サイトのグローバルプラットフォームを構築し、Yahoo!やGoogleのようなポジションを取れれば」。googleは携帯電話向けにどんなサービスを展開してくるのか、今までのような"破壊"を携帯市場でも行うのか?auはgoogleに食われるのか?また、ソフトバンクのグローバルプラットフォーム戦略、孫社長はグローバルプラットフォームに対して「日本のユーザーを意識したものをまず出すのが大前提」、グローバルに通用する機種を開発する際も、全仕様を世界共通にするのではなく、「ボードは共通だがインタフェースは国ごとに異なる」といったイメージを描く。と言っているが、一体どんな物が出てくるのか楽しみである。個人的には日本人に受け入れられるH/Wデザイン・ユーザーインターフェースの提供で且つユーザーが快適に操作したり、ユーザーの好みに合わせてユーザーインターフェースを変えられたり出来る物が出てきて欲しい。
Situation Questions(状況質問)つづき
状況質問ではどんな事を聞く必要が有るのか?顧客との打合せの際に行き当たりばったりで聞くのではなく、その後の商談で必要になる材料集めですので、しっかりと事前に内容を考え、想定をしておく必要が有る。しかし、自分で調べれば分かるような公知の事実等は事前調査して、その内容を「〜と認識していますが、正しかったでしょうか?」等と再確認した方が良いだろう。相手も警察での事情聴取じゃないんだから、何でもかんでも俺に聞くなよとならないように、質問の仕方等その場の雰囲気も考えて進めた方が良い。例えば家電製品を開発しているところへ、新製品で検討してもらう新しいソフトを販売する場合で考えてみると。
- 新製品の開発計画
- 販売数量計画
- プロジェクトリーダーは
- 予算
- 予算決定時期
- 予算決定者・決裁者
- 現行製品に関する質問(販売数量・マーケットシェア)
- 競合ベンダーは
- 競合ベンダーとの差別化
- 売り込もうとしている製品の評価プロセスは
- 判断基準は
- 誰が評価するのか
- ソフトウェアに求める機能は
- 我々の競合は
等々上げたら切が無いが、兎に角出来る限るの情報を効率良く、且つ相手に嫌がられないように聞き出すのがポイントになる。
Situation Questions(状況質問)
Situation Questions(状況質問)ではターゲットとなる顧客の事業内容、組織、予算等できる限り多くの情報を得る必要が有る。ここでどれだけの情報を得られるかで、その後の商談の進め方が優位に進める事が出来る。もちろん必ず全てを最初に聞かないといけない訳ではなく、商談の途中でも状況質問は必要である。